クレジットカードによる「オートチャージ」とは?
クレジットカードのなかには、電子マネーのオートチャージ機能を備えたカードがあります。オートチャージ機能付きのカードを作ると、普段の生活で役立つことが実感できるでしょう。そこで今回は、オートチャージについてわかりやすく説明します。
なお、本記事は2024年8月時点の情報にもとづいて作成されています。最新の情報は公式サイトなどにてご確認ください。
オートチャージとは
はじめに、オートチャージとはどういうものなのか、概要とメリットを確認しておきましょう。
オートチャージの概要
オートチャージとは、SuicaやPASMOをはじめとする交通系ICカード、電子マネー、プリペイドカードの残高が、設定した金額を下回った際に、紐づいたクレジットカードや銀行口座から自動で入金されるシステムです。
オートチャージのメリット
メリットとしてまず挙げられるのは、チャージの手間が省けることです。
オートチャージを設定していない場合、残高が不足すると自分でチャージしなければなりません。
それほど時間のかからない作業とはいえ、急いでいるときはイライラすることもあるでしょう。現金の持ち合わせがない場合は、ATMに走らなければなりません。
自動入金できるオートチャージなら、これらの問題が解決できます。
交通系ICカードで電車に乗るときに、残高不足になると自動改札を通過できません。
自分自身がストレスに感じるだけでなく、後ろに続く人にも迷惑がかかってしまいます。
しかし、オートチャージ機能があれば、改札通過もスムーズです。
クレジットカードに紐づけてオートチャージを設定している場合、カード会社のポイントが付与されることもメリットの一つでしょう(利用条件によってはポイントが付かないケースもあります)。
ポイントの還元率や使い方はカード会社によって異なりますが、ショッピングに利用できたり、別のポイントに交換したりと活用方法はさまざまです。
現金でチャージするとポイントはたまらないので、その分おトクになります。
クレジットカードでオートチャージされるタイミング
ところでどのタイミングでオートチャージされるのでしょうか。交通系ICカードと、電子マネーに分けて説明します。
以下、一般的な例でご説明していますが、利用するサービスや状況によってはオートチャージされるタイミングが異なることもありますので、詳しくは利用しているサービスの公式サイトなどでご確認ください。
交通系ICカードで改札機を通過するとき
交通系ICカードのオートチャージは、自動改札機にカードをタッチした時点の残高で判定されます。
例えば、残高が1,000円以下になったときにオートチャージされる設定だとしましょう。
この場合、自動改札機にタッチしたときの残高が1,001円以上であればオートチャージは行われません。1,000円以下になった時点で紐づいたクレジットカードから設定した金額が入金されます。
電子マネーで支払うとき
電子マネーのオートチャージが行われるのは、支払い時点です。
交通系ICカードと同じように、設定した金額を下回る場合は、紐づいたクレジットカードから設定した金額が自動的に入金されます。
クレジットカードによるオートチャージの設定方法
では、クレジットカードによるオートチャージを利用したい場合、どのように設定したらよいのでしょうか。
利用するクレジットカード会社や紐づけるカードの種類によって詳細な流れは異なりますが、基本的には次のとおりです。
オートチャージの基本的な設定方法
オートチャージに対応した交通系ICカード・電子マネーとクレジットカードを別々に用意するケースと、クレジットカードにオートチャージ機能がついているケースがあります。
一体型のクレジットカードを新たに申し込む場合は「オートチャージ機能の利用」を申し込み時に申告します。
カード会社によっては、オートチャージの初期設定がされている場合や、クレジットカードが届いてから設定が必要な場合があります。詳しくは、クレジットカード会社の公式サイトなどでご確認ください。
交通系ICカード・電子マネーにクレジットカードを紐づけたいときや、一体型でオートチャージを新たに利用したいときは、Webページやアプリ、専用のATM端末などから設定します。
オートチャージの実行判定金額と実行金額
オートチャージの利用には、実行判定金額と実行金額の設定が必要です。
実行判定金額とは、オートチャージが実行される残高の金額です。例えば1,000円以下になったらオートチャージをしたいのであれば、実行判定金額を1,000円とします。
実行金額は、オートチャージで入金する金額です。5,000円に設定すれば、実行判定金額に応じ、5,000円がチャージされます。
なお、カードによっては実行判定金額・実行金額の初期値が設定されているので、申し込みの際に確認しましょう。初期設定は後から変更ができます。
オートチャージの注意点
オートチャージは便利な機能ですが、気をつけたいこともあります。
一つは、オートチャージが実行される条件が決まっていることです。
対象の店舗や路線以外の支払いで使用したときに実行判定金額を下回ると、オートチャージされない場合があります。気付かずにそのまま使用し続けて残高不足になる可能性もあるので注意しましょう。
また、オートチャージにも有効期限があり、クレジットカードと同じ有効期限に設定されているため、クレジットカードを更新すると、オートチャージの設定も更新が必要なことがあります。
カードを再発行してカード番号が変更になった場合も、オートチャージの再設定が必要なことがありますので、事前に確認しておきましょう。
JALカードで利用できるオートチャージ
最後に、JALカードで利用できるオートチャージをご紹介します。
Suicaのオートチャージ:JALカードSuica
Suicaへのオートチャージができるのが、JALカードSuicaです。
JALカードとSuicaが一体になったカードで、貯まったマイルをSuicaにチャージすることもできます。また、JRE POINTからマイルへの交換も可能です。
オートチャージの設定はSuica側で行う必要があります。
JALカードSuicaのご利用代金を駅のATM 「VIEW ALTTE」(ビューアルッテ)で入金することも可能です。
詳しくはこちら
PASMOのオートチャージ:JALカード TOKYU POINT ClubQ
JALカード TOKYU POINT ClubQでは、記名されたPASMOを用意して申し込みをすれば、オートチャージ機能が利用可能です。
オートチャージされた金額に応じてTOKYU POINTが貯まります(JALカードショッピングマイルは貯まりません)。
オートチャージの設定はPASMO側で行う必要があります。
TOKYU POINTをマイルに、マイルをTOKYU POINTに交換することも可能です。
さらに、東急百貨店・東急ストア・東急ハンズなど全国のTOKYU POINT加盟店でのご利用なら、JALカードショッピングマイルに加えて、TOKYU POINTも貯まります。
詳しくはこちら
PASMOのオートチャージ:JALカード OPクレジット
JALカード OPクレジットでは、記名されたPASMOを用意して申し込みをすれば、オートチャージ機能が利用可能です。
オートチャージされた金額に応じてクレジットご利用ポイント(小田急ポイント)が貯まります(JALカードショッピングマイルは貯まりません)。
オートチャージの設定はPASMO側で行う必要があります。
小田急ポイントをマイルに、マイルを小田急ポイントに交換することができます。
さらに、小田急百貨店・Odakyu OX ストアなど、1,000店舗以上の小田急ポイントサービス加盟店でのご利用なら、JALカードショッピングマイルに加えて、小田急ポイントも貯まります。
詳しくはこちら
なお、オートチャージサービスには有効期限があり、原則クレジットカードの有効期限と同じとなっています。クレジットカードを更新した場合は、オートチャージの設定も忘れないように更新しましょう。
クレジットカードのオートチャージ機能を利用すれば、交通系ICカードや電子マネー、プリペイドカードが残高不足にならず、自分でチャージする手間も省けます。チャージした分が、ポイントとして還元されることもメリットです。便利なクレジットカードのオートチャージ機能を、ぜひ生活に役立ててください。
「PASMO」は、株式会社パスモの登録商標です。