家族カードはメリットがいっぱい! 賢い活用法や注意点も解説
「家族カード」をご存知でしょうか? 「家族カード」は、クレジットカード契約者である本会員の家族に対して発行できるカードです。一般的なクレジットカードと同じように使えるほか、いろいろなメリットがあります。この記事では、家族カードの活用法やメリット、注意点について解説します。
家族カードとは
始めに「家族カード」について、把握しておきましょう。家族カードは、クレジットカードを契約した本会員の家族に発行されるクレジットカードです。ここでいう「家族」とは、生計を同じにする両親、配偶者、18歳以上の子どものこと。生計が同じであれば、留学など離れて暮らしている子どもも対象になります。
言い方を変えれば、家族カードは「本会員が家族のために追加で持てるカード」。そのため、配偶者や子どもに収入がなくても、クレジットカードを発行してもらえる点が特徴です。
家族カードのメリット・デメリット
では、家族カードにはどのようなメリットがあるのでしょうか。デメリットとあわせて解説します。
メリット
家族カードのメリットとしてまず挙げられるのが、年会費が安いことです。クレジットカード会社によっても異なりますが、家族カードの年会費は本会員の半額程度か、それ以下。つまり、家族が各々のクレジットカードの申し込みをするよりも、家族会員になったほうが、年会費が安くすみます。
仮に本会員の年会費が3万円、家族会員の年会費が1万円だったとしましょう。配偶者と子どもふたり分のカードを作った場合、家族会員なら年会費が6万円ですみますが、全員が本会員になると、トータルの年会費は12万円です。こうして比較してみると家族会員がいかにおトクかおわかりいただけるのではないでしょうか。
しかも、年会費が安いからといって、サービスの質が落ちるわけではありません。ボーナスポイントの加算やカード付帯保険の適用など、受けられるサービスは本会員とほぼ同等なのです。
基本的にクレジットカードは、支払い能力の審査が通らないと発行されません。ステータスの高いカードほど審査も厳しくなりますが、家族カードなら、本人に収入がなくてもステータスの高いカードを持つことができ、その付帯サービスも受けることができます。これも、メリットの一つです。
また、家族カードの利用金額は本会員の口座からまとめて引き落とされるので、家計管理がしやすくなり、カードによっては家族カードの利用に応じて貯まるポイントやマイルが本会員の方に合算されることも大きなメリットです。
なお、JALカードには家族カードとは別に家族プログラムというJALカード会員限定のサービスがあり、家族それぞれが貯めたマイルを、特典交換の際に合算することもできます。
デメリット
デメリットをあえて挙げるなら、クレジットカードの利用可能枠が家族合算になることでしょうか。例えば本会員の毎月の利用限度枠が100万円だったとしましょう。配偶者と子どもふたりにも家族カードを作ると、本会員も含めて4人分のカードが発行されることになります。
利用金額は、この4人全員が利用した金額をあわせた額ということになりますから、利用限度枠100万円のうちの90万円分を誰か一人が使ってしまったら、残りは10万円しか使えなくなってしまいます。自分一人のカードなら100万円を利用限度額として頭に置いておけばいいわけですが、家族カードを作る場合は、家族での利用計画を立てることが必要です。
また、利用明細や利用金額の引き落としが本会員に集約されるため、家族にとっては、カード利用のプライバシーが保たれないこともデメリットといえるかもしれません。ただ、家計を管理する側にとっては、お金がどのように使われているか確認できることがメリットでもあるので、家族が納得してくれれば、さほど大きなデメリットにはならないでしょう。
家族カードの賢い活用法
次に、家族カードを賢く使う方法について説明します。
大学進学で子どもが一人暮らしをするとき、あるいは海外留学をするとき、家族カードを作って利用してもらうようにすれば、送金の手間を省くことができます。現金を仕送りした場合、子どもがどのようなことに使っているのかが見えにくくなりますが、家族カードであれば、離れていてもお金の使い道が把握できます。
子どもの立場で考えても、現金だといつの間にか使ってしまったということになりがちですが、家族カードなら利用限度額もあるため、ある程度の計画性を持たなければなりません。つまり、家族カードを「お金の管理能力を身につけるツール」として使えるということです。
また、家族全員で目的を決め、ポイントやマイルを協力して貯めることも、有意義な活用法です。家族共通の楽しみにもなります。
家族カードを活用する際の注意点
最後に、家族カードを活用する際の注意点についてまとめておきましょう。
家族カードが作れるのは、生計を同一にする本会員の配偶者、両親、18歳以上の子ども(高校生を除く)ですが、その本人名義でカードを作る必要があります。そして、本会員のカード同様、利用できるのは名義人のみです。つまり、配偶者名義の家族カードを作った場合、そのカードが使えるのは配偶者だけ。子どもが利用することはできませんので、ご注意ください。
収入のない家族にクレジットカードを持たせたいというときには、本会員が家族カードを作って渡すことができます。家族カードの利用金額は、本会員の口座から一括で引き落としになるなど、メリットがたくさん。ぜひ家族カードを作り、賢く活用していきましょう。