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飛行機でスマホやタブレットなどのモバイル端末は使える?

国内旅行

2020.09.01

電話やメールをしたり、わからないことを調べたり、ビジネスやプライベートのシーンで何かと手にすることの多いモバイル端末。特にスマホ(スマートフォン)は日本国内での所有率が77%(2019年11月調べ)となっており、私たちの日常生活に欠かすことのできない存在になりました。そんなモバイル端末は、海外に行く際にも必須のアイテム。当然ながら飛行機にも持ちこむことになりますが、そこで気になるのが「飛行機のなかでの使い方」です。上空でも地上と同じように使えるのでしょうか? 使えないのでしょうか? 意外と知らない飛行機内でのモバイル端末の利用についてご説明します。

飛行機でスマホやタブレット、携帯電話は利用可能!

平成19年10月、国土交通省は「航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれのある電子機器等を定める告示」を施行して飛行機内での電波を発する電子機器の使用を禁止しましたが、平成26年9月にこれを改定して制限を緩和。電波を発する電子機器でも、飛行機外の通信設備に無線通信していない状態であれば、離着陸時を含めて常時機内で利用することができるようになりました。

これにより、スマホ(スマートフォン)や携帯電話、タブレットといったモバイル端末も、機内モード(フライトモード、オフラインモードなどの別名あり)に設定しておけば常時利用が可能に。端末内にダウンロードした音楽を聴いたり、撮り貯めた写真やビデオを閲覧したりできるほか、飛行機内にあるWi-Fi接続サービスを利用すればインターネットを楽しむこともできます。

ただし、接続できるのは飛行機内のWi-Fiシステムのみです。海外旅行先でWi-Fiを利用するために個人で持ち込んだ「モバイルWi-Fiルーター」は、飛行機外の設備と無線通信を行うことになるため使用は不可。モバイル端末をそのルーターに接続してWi-Fiを利用することももちろん禁止されています。

飛行機で利用できるモバイル端末と利用条件

では、実際に飛行機のなかで利用できる電子機器にはどんなものがあるのでしょうか? 具体的な機器の例と、利用する際の条件を見ていきましょう。

飛行機で利用できる電子機器

利用できる電子機器としてまず挙げられるのは、私たちが日常的に使っているモバイル端末です。スマホ(スマートフォン)、携帯電話、タブレット、ノートパソコンなどはすべて利用OK。飛行機内にWi-Fi接続システムが搭載されていれば、それを利用してインターネットにつなぐこともできます。
また、無線式のイヤホン、マウス、キーボードなどを、それらのモバイル端末とアドホック通信(Bluetoothなど)で接続して利用することも可能です。機内に持ち込んだ電子機器同士の通信は基本的に問題ないと思ってよいでしょう。

ただし、飛行機外の設備に無線通信(音声による通話を含む)するものは一切不可。モバイル端末などを利用する際は外部との通信ができない状態にしなければなりません。

電子ゲーム類や、MP3プレーヤーなどのデジタルオーディオ機器も、スマホなどと同様に飛行機外の設備と無線通信しない状態であれば利用OK。電子ゲーム同士のアドホック通信や、デジタルオーディオ機器と無線式イヤホンのBluetooth接続も可能です。
そのほか、デジタルカメラやビデオカメラ、電子手帳、電気シェーバーなど、それ自体が電波を発しない電子機器はすべて機内で利用できます。
ただし、飛行機によって機内で使用可能な電子機器が異なったり、航空会社によっては使用を制限している電子機器もあるため、詳しくは利用する航空会社に問い合わせてみたほうがいいでしょう。

飛行機で電子機器を利用するときの条件

飛行機のなかで電子機器を利用する条件は、ドア解放時と着陸滑走後以外は飛行機外へ電波を発信しないこと。そのため、航行中(ドアが閉まってから着陸滑走が終わるまでの間)は、必ず各機器の“機内モード”をオンにして、電波による通信をすべて停止する必要があります。

例えば、スマホ(スマートフォン)やタブレットなどのモバイル端末を機内モードに設定すると、キャリアによるデータ通信、Wi-Fi、Bluetooth、位置情報(GPS)が遮断され、インターネットや音声通話、各種アプリなど、あらゆる通信機能が利用できなくなります。機内モードは、航空機モード、セルフモード、オフラインモード、フライトモードなどと呼ばれる場合もありますが、これらもすべて同様の機能です。

ただし、飛行機に搭載されたWi-Fiサービスや、Bluetoothによる通信は、機内でも利用OK。機内モードをオンにしたままWi-FiとBluetoothをオンに設定すれば、インターネットやワイヤレス機器への接続が可能になります。

なお、機内モードに設定していても、機長が運航に支障があると判断した場合は利用できないことがあります。ペースメーカーなどの医療機器を装着した方が搭乗している場合も電子機器の使用を控える必要があるので、運航中に機内アナウンスで何らかの指示があった時は必ず従ってください。

スマホを機内モードにしなければいけない理由

モバイル端末では最も一般的なアイテムであるスマホ(スマートフォン)。飛行機のなかで利用する場合は必ず機内モードに設定するよう定められていますが、それには理由があります。スマホが外部へ発信する電波が、飛行機の航行に悪影響を及ぼす可能性があるからです。飛行機は、地上や衛星からの電波や管制塔との通信などによって自身の位置とルートを割り出すなどして、何の目印もない雲の上を目的地へ向かって飛んでいます。

実は、スマホが外部との通信時に発する電波は、飛行機に位置を知らせるための通信に干渉しノイズを発生させる恐れがあるといわれています。スマホから発する電波によって安全な航行ができなくなったら……想像すると背筋が寒くなりませんか? 安全で快適な空の旅を楽しむためにも、一人一人がルールを守ってスマホを利用しましょう。

飛行機内では機内モードにする? 電源を切る?

飛行機内では、スマホ(スマートフォン)やタブレットなど通信機能を備えた電子機器は電源を切るか、機内モードに設定しておかなければなりません。
そのどちらかなら電源をオフにした方が確実だろうと考える人もいるでしょう。ところが、電子機器の機種やダウンロードしているアプリなどによっては、電源をオフにしていても勝手に起動してしまう場合もあります。さらに起動するだけでなく、自動的に外部へ通信をしたり、位置情報を発信したりするケースもゼロではありません。そのため、電源をオフにする場合は注意が必要です。

また、電源をオフにするとスマホやタブレットはすべての機能が使えなくなりますが、機内モードにしておけばさまざまな機能を活用することができるので便利です。時刻を確認したり、ダウンロード済みの音楽や映画を楽しんだり。窓の外に見える雲海や素晴らしい景色を写真に収めることだって可能です。

「機内モードにする」などの規則を守らなかった場合どうなる?

飛行機の安全な航行や障害の防止を目的として定められた「航空法」では、機内で以下の行為をすることを禁じています。

・飛行機の安全を害する行為
・機内にいるほかの方、もしくは財産に危害を及ぼす行為
・安全阻害行為等

安全阻害行為とは、航空機内の秩序を乱したり、規律に違反したりする行為です。その一例としては「電子機器が飛行機外に電波を発する状態にしておくこと」が挙げられます。つまり、電子機器を機内モードにしないまま機内に持ちこみ利用することは「安全阻害行為」に当たる法律違反。機長もしくは客室乗務員から機内モードにするか電源を切るように案内があってもそのまま使い続けた場合は、航空法施行規則第164条15により、50万円以下の罰金が科せられることがあります。

そのほか、トイレのなかでの喫煙(過熱タバコを含む)、通路など邪魔になる場所に手荷物を放置する、乗務員の業務を妨害する、座席ベルト装着の指示に従わない、「爆弾を持っている」などの虚偽報告をする、といった行為も航空法違反となり、罰金が科せられる可能性があります。

航空法は誰もが安心して飛行機を利用するための大切な法律。たとえ悪意がなくても、ほかの人の迷惑になる行為は控えるよう心がけましょう。

機内でWi-Fiが使える可能性も!

航空会社によっては、飛行機内でWi-Fiが使えるサービスを提供しているところもあります。例えばJALの場合、ほとんどの国内線で無料のWi-Fi接続サービスを提供しています。ネットサーフィンやメールの送受信、SNS投稿など通常のインターネット利用が可能なほか、航空会社オリジナルのショッピングサイトや、映像・音楽などの限定コンテンツなどもすべて無料で楽しむことができます。

国際線でもJALは多くの機体でWi-Fi接続サービスを提供しているので、インターネットが利用可能です。Wi-Fiのご利用は有料ですが、ファーストクラスの方は無料クーポンが用意されています。

そのほかの航空会社でもWi-Fi接続サービスを提供しているところもあるので、利用する航空会社のWebサイト等で確認をしておくといいでしょう。
スマホ(スマートフォン)やタブレット、ノートパソコンなどモバイル端末の機内モードをオンにしたままWi-Fiに接続すれば、空の上でもストレスなくネット環境を満喫することができますね。

なお、Wi-Fiの接続方法はお手持ちの端末や航空会社によって異なります。また、搭乗する機体によっては使用できない場合もあるので、仕事などでWi-Fi必須という方は事前に確認しておくとよいでしょう。

スマホ(スマートフォン)、携帯電話、タブレットなどのモバイル端末は、飛行機のなかでも利用することができます。その際、必ず“機内モード”に設定しておくことと、機内アナウンスの指示に従うことが条件となります。誰もが気持ちよく、そして安全に空の旅を楽しめるよう、モバイル端末はルールを守って利用しましょう。