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飛行機の座席はどこがおすすめ? 前方後方など目的や人数別の選び方を解説

飛行機に乗るとき、「どの座席を選ぶか」で快適さは大きく変わります。特に、あまり飛行機に乗る機会がない場合、どの席を選べばいいのか迷うこともあるかもしれません。
この記事では、座席の種類ごとのポイントをわかりやすく解説。さらに、出張や家族旅行、カップル旅行などシーン別におすすめの席や、座席指定のタイミングや注意点もご紹介します。次の空の旅に向けて、座席選びの参考にしてみてください。

飛行機の座席の種類

飛行機の座席は、窓側・通路側・中央と場所によって特徴が大きく異なります。ここでは、座席ごとの特徴や、どんな人におすすめかについて詳しく解説します。

窓側の座席

〈窓側席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
A・K列
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
A・K列
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
A・K列

窓側の席の最大の魅力は、やはり「景色を楽しめる」こと。離陸や着陸の瞬間はもちろん、上空では雲海や都市の夜景、富士山や海など美しい風景を眺めることができます。

特に初めて飛行機に乗る人や、旅行気分を満喫したい人には最適。また、窓側の壁にもたれかかれるため、体を安定させやすく、長時間のフライトでは眠りやすいという利点もあります。周囲を気にせず窓のブラインドを開閉できる自由さも魅力です。(※)

※離着陸時や夜間は乗務員の指示に従う必要があります。

一方で、出入りがしづらいといった不便さはあります。トイレに行くときや荷物の出し入れのたびに、隣の人に立ってもらう必要があります。中でも、夜間便や混雑したフライトでは気をつかう場面が増えるかもしれません。

また、昼間の便では窓を開けていると直射日光が差し込み、まぶしさや暑さを感じやすい点にも注意が必要。アイマスクやサングラスを持参すると快適に過ごせます。

通路側の座席

〈通路側席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
C・H列
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
C・D・G・H列
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
C・D・G・H列

通路側の席は「出入りのしやすさ」が最大の魅力です。トイレや荷物の出し入れ、足を伸ばしたいときなど、周囲に気をつかわずに移動できるのは大きなメリット。客室乗務員にも声をかけやすいでしょう。

特に、頻繁に立ち上がる人や、長時間のフライトで体を動かしたい人、小さな子どもと一緒の旅行、出張などビジネス利用の人におすすめです。また、到着後に機内から早く降りたいときも便利です。

その反面、通路を行き来する他の乗客や、飲み物・食事を運ぶカートに肩や腕がぶつかることがあります。通路側は客室乗務員や他の乗客と接触しやすいため、静かに休みたい人には不向きかもしれません。

また、隣の人がトイレなどで立つ際に、どうしても動作に気づいてしまうため、熟睡が妨げられたり、場合によっては一度立ち上がったりしないといけないケースもあります。

中央の座席

〈中央座席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
B・J列
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
E列
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
B・E・J列

中央席は、グループや家族旅行に適した席です。特に3人や4人で横並びに座る場合は、ちょっとした会話も気兼ねなくしやすく安心して過ごせます。

また、予約が集中しやすい窓側・通路側の席と比べると、座席を確保しやすいのも中央席ならでは。寝るときに寄りかかる相手を調整しやすいのも家族連れにはメリットです。

一方で、中央席は両隣に人が座るため圧迫感があり、知らない人同士の場合は、アームレストがつかいづらいこともあります。

また、窓側同様、トイレが近い人や、頻繁に席を立つ予定のある人には不向きな座席です。

飛行機は前の方と後ろの方に座るのはどっちがいい?

飛行機の座席は、機体の前方・後方によっても、乗り降りのしやすさや快適性は大きく変わります。ここでは、座席位置ごとの特徴を詳しく解説します。

前方座席

〈前方座席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
1〜15列目程度
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
1〜11列目程度
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
1〜15列目程度

前方座席の大きなメリットは、乗り降りがスムーズなこと。到着後すぐに降りられるので、乗り継ぎ時間が短いケースや、早く空港を出たい人に便利です。

また、食事やドリンクのサービスも前方から提供されることが多く、選択肢が多いのもポイント。座席の周囲が静かで、中でもビジネスクラスに近いエリアは快適なことが多いです。

加えて、エンジンが主翼下・胴体最後部にある機材では、前方席はエンジン音が比較的静か。機内で読書や仕事をしたい人、音に敏感な方には最適です。
一方で、前方席はグレードの高い座席(プレミアムエコノミーや足元の広い座席)が配置されていることが多く、普通席よりも割高になるケースが一般的です。

また、普通席が後方よりも少なく、座席指定の段階で希望の位置が取りづらい場合も。特に人気路線や混雑便では、前方普通席がすぐに埋まってしまうことがあります。

機体の中央付近の座席

〈中央付近の座席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
16〜29列目程度
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
15〜33列目程度
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
16〜39列目程度

中央付近座席は機体の重心に近いため、揺れが少ないのが最大のメリット。飛行中の安定性を重視する人や、飛行機の揺れに敏感な人におすすめです。また、胴体最後部にエンジンが搭載されている機体なら、エンジン音や振動も比較的穏やかです。

一方で、大型機の場合は、機体の中心付近の座席に座ると景色が見えにくいことがあります。窓の位置と席がずれていたり、主翼が視界を遮ってしまったりするため、景色を楽しみたい人には不向きです。また、乗り降りでは前方席よりも時間がかかります。

中見出し:後方座席

〈後方座席の列数の目安〉

機体の大きさ
小型機
(例:ボーイング737/エコノミークラス)
30〜39列目程度
中型機
(例:ボーイング767/エコノミークラス)
34列目以降
大型機
(例:エアバスA350/エコノミークラス)
45列目以降程度

後方席のメリットは、比較的空席が出やすい点。混雑する前方や中央と比べて、搭乗率が低めになることが多く、隣席が空く可能性が高いのが魅力です。家族や友人グループでの旅行では、まとまった席を確保しやすいでしょう。

また、混雑状況によっては、前方席より先に搭乗できることもあります。子どもがいて早めに着席したい場合や、フライト中につかいたいアイテムをセットしたい人にとっては便利です。

一方で、飲み物や食事のサービスが最後になり、選択肢が限られてしまう可能性も。

また、トイレやギャレー(調理スペース)に近い席は人の行き来が多く、騒がしさやカートとの接触が気になることも。降りるときは乗客全員が通路に並ぶため、順番待ちで前方席より時間がかかります。

非常口付近の座席

非常口付近の座席とは、JALの場合、機体左右にある非常口を結ぶ通路(クロスアイル)に接する座席列のうち、通路後方の座席列のこと。

足元が非常に広く、長時間のフライトでも脚を伸ばして快適に過ごせます。背が高い人や、エコノミークラス症候群予防のために足を動かしたい人にとっては理想的な席。また、座席前に他の座席がないため、圧迫感が少なく開放的です。

しかし、離着陸時は手荷物を足元やひざ上に置くことが禁止されているため、必要なものは座席上の荷物棚に収納する必要があります。また、緊急時に乗客の誘導を手伝う義務があるため、満15歳以上や非常事態に緊急脱出の援助が行えることなどの条件も付きます。

後ろが壁の座席

後ろに座席がないため、リクライニング時に後方の乗客を気にしなくていいのが最大のメリット。特に子ども連れや長時間フライトで頻繁に背もたれを倒したい人にとっては、心理的な負担が少なく安心して過ごせます。

また、後方から他の乗客の視線や物音が少ないため、プライベート感が高いと感じる人もいます。
ただし、壁がすぐ後ろにあるため、席を倒せる角度が小さいことや、機体によってはリクライニング不可の席もあるため注意しましょう。

一方で、前が壁の場合は、壁面(バルクヘッド)にベビーベッド(バシネット)を設置できる場合もあるため、子連れの方に最適です。

目的別や人数別のおすすめの座席

旅行のスタイルや同行者によって、選ぶべき座席は大きく異なります。ここでは、目的や人数に応じたおすすめの座席選びのポイントを解説します。

仕事で出張の場合

ビジネス利用で出張に出かける場合は、乗り降りのしやすさが最優先。そのため、機体前方の通路側席が理想的です。

早く降りることができるので、次の移動や手荷物の受け取りにかかる時間を短縮できます。さらに、前方席は食事やドリンクのサービスも早いため、短時間のフライトでも効率的に過ごせます。忙しいビジネスパーソンにとって、時間の節約が大きなメリットになるでしょう。

友人同士やカップル旅行での場合

カップルや友人同士、3〜4人のグループ旅行では「並び席」の確保がポイント。窓側と中央、通路側の3席や、4席並びの列を選べば気軽に会話ができ、機内での楽しい時間を共有できます。

3席並びの中央席を含めても、知人同士なら圧迫感を感じにくく快適です。飛行中に窓の景色を楽しみたい場合は、窓側も確保しておくとベストです。

小さな子どもがいる場合

小さな子どもがいる家族には、比較的空席の出やすい後方席がおすすめ。周囲に気兼ねせず、多少の騒ぎも受け入れられやすい環境です。また、トイレやギャレーも近く、急な用事でも対応しやすいのがポイント。

赤ちゃん連れなら、バルクヘッド席(壁前)でベビーベッド(バシネット)が利用できるかどうかも事前に確認すると安心です。

海外など長距離フライトの場合

長距離フライトでは「動きやすさ」と「足元のスペース」が座席選びのカギ。頻繁にトイレに立つ人や体を動かしたい人には、通路側席が最適です。非常口付近の席を選べば、足元の広さも確保できて快適に過ごせます。

また、揺れに敏感な人は機体の中央付近を選ぶといいでしょう。景色を楽しむなら窓側もおすすめですが、長時間のフライトではトイレなど、隣席への配慮が必要なことも忘れずに。

座席指定のタイミングやポイントは?

座席指定は、航空券の購入時やオンラインチェックイン時に行うのが基本です。

大手航空会社では無料で事前リクエストが可能ですが、LCC(格安航空会社)では追加料金が発生するケースが多いため、予約時に座席指定の有無や金額を確認しておくと安心です。パッケージツアーや旅行代理店を利用する際も、事前に希望座席を伝えておくと安心です。

また、オンラインチェックイン開始時に座席選択ができる航空会社もあります。もし事前指定ができなかった場合は、当日の空港カウンターで座席をリクエストするのもひとつの方法。

特にLCCではカウンターで最終的な座席が決まることが多いので、希望があれば早めに伝えるのがポイントです。

最適な座席を見つけ快適なフライトを

飛行機の座席選びは、乗り降りのスムーズさや快適性、同行者との過ごしやすさを左右する大事なポイントです。目的や人数、旅のスタイルにあわせて座席の特徴を知れば、移動時間がより快適に、楽しい思い出につながります。

座席指定のタイミングやルールにも注意しながら、充実したフライトを体験してください。