海外旅行に健康保険証はいらない?安心して旅するために、必要な備えを解説
海外旅行の準備をしていると「これは必要?」と、気になることが次々に出てくるものです。健康保険証も、その一つではないでしょうか。海外でも、けがや病気をしないとは限りません。そこでこの記事では、安心して海外旅行をするために備えておきたいことを解説します。
目次
日本で使用している健康保険証は海外旅行にも持っていくべき?
健康保険は、日本独自の制度です。そのため、健康保険証を海外旅行に持っていっても、現地でつかうことはできません。その観点でいうと、海外旅行に健康保険証は持っていかなくてもよいということになるでしょう。しかし「持っていくべき?」という問いに対する答えは、「持っていくことをおすすめします」です。理由は、国内で健康保険証が必要となる可能性が、まったくないとは言い切れないからです。
例えば、自宅と空港を往復する間に体調が悪くなったり、けがをしたりして病院にかかることがあるかもしれません。このとき健康保険証を持っていないと、全額自己負担で支払うことになってしまいます。一旦自己負担で支払った後でも、必要な手続きをすれば保険負担分は還付されますが、海外旅行前後の高額な出費は、できれば避けたいところでしょう。
海外旅行中にはつかわないとはいえ、国内での移動中のことを考えた場合、健康保険証は持っていると安心です。
2024年12月からは、健康保険証とマイナンバーカードが一体となったマイナ保険証が基本となりましたが、マイナ保険証も同様に持参することをおすすめします。
健康保険が海外旅行中の医療費に適用されるケースもある
海外旅行で健康保険証はつかえませんが、体調不良やけがなどで医療費を支払った場合、「海外療養費制度」が適用されるケースがあります。これは支払った金額の一部を受け取れる制度です。
具体的には、同様の治療を日本で行った場合の想定費用を算出し、それをもとに、自己負担分を差し引いた金額が支給されます。
ただし、美容整形やインプラントのように、日本で保険適用されていない治療は対象外です。また、治療を目的とした旅行である場合も、海外療養費制度は適用されません。
あくまでも、海外旅行中にやむを得ない事情で医療機関にかかった場合の制度であることを覚えておきましょう。
運転免許証の携帯もおすすめ
海外旅行中にパスポート紛失したときの備えとして、運転免許証か戸籍謄本を持っていくこともおすすめします。このいずれかが、身分証明書としてつかえるからです。
万が一のときに身分証明書がないと、日本から取り寄せなければなりません。そうなると旅行日程に影響するだけでなく、滞在費がかさむことが考えられます。
運転免許証も健康保険証も、サイズはほぼ同じなので、カードケースなどに一緒に入れ、持ち歩くことを検討してみてください。
海外旅行保険の保険証券は必ず携帯しよう!
海外旅行先で日本の健康保険証はつかえませんが、海外旅行保険に加入し、保険証券が発行されている場合は、その保険証券を忘れずに持参しましょう。契約した保険名称、保険証券の番号、契約者氏名などがわかれば、コピーでも差し支えありません。
保険証券がなくても、保険に加入している確認が取れれば補償を受けることはできますが、余計な時間がかかってしまいます。その点、保険証券が手元にあればスムーズです。
補償内容、現地での連絡先や連絡方法も手元に控えを残しておくと、いざというときにも慌てずにすみます。
クレジットカード付帯の海外旅行保険も確認しておこう!
クレジットカードに付帯している海外旅行保険についても、ぜひ確認しておきましょう。
ここで押さえておきたいのは、クレジットカードの海外旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」があることです。自動付帯は、クレジットカードを持っていれば自動的に保険が適用されます。もう一つの利用付帯は、旅行代金の一部をクレジットカードで支払った場合に適用されます。それぞれ補償内容や補償外の内容、対象、補償金額が異なるので、クレジットカードの利用規約やWebサイトなどをチェックしてみてください。
例えば、旅行中に事故に遭って死亡したり、後遺障害が残ったりした際の補償として、「死亡・後遺障害保険」があります。ご自身が一家を支える主であるなら、この補償は手厚いほうが望ましいのではないでしょうか。海外での高額な医療費に備えたいなら、疾病・傷害治療費補償の内容や金額が重要です。
そのほか、旅行の同行者には保険が適用されるのか、補償期間はどの程度なのかといったこともチェックポイントです。
なお、クレジットカードの海外旅行保険には保険証券がありません。補償内容や対象を確認する際に連絡先や連絡方法も調べておき、保険証券とひとまとめにしておくと安心です。
先述したように、海外では日本の健康保険証は使用できません。しかし、国内移動中にけがや病気をする可能性はなきにしもあらず。念のため、持っていくことをおすすめします。また、海外旅行保険の保険証券は携帯し、クレジットカードの付帯保険については、補償内容や対象、連絡方法などを事前に確認しておくと、いざというときにも安心です。
JALカードの付帯保険の内容については以下をご確認ください。
海外旅行・国内旅行の付帯保険
- 初回投稿日:2023年11月15日
- ※2025年7月1日に一部内容を更新いたしました