オーストラリア旅行の費用相場はいくら?安い時期もあわせて解説
オーストラリアは、シドニーやパース、ケアンズといった都市観光から、ウルル(エアーズ・ロック)やグレート・バリア・リーフなどの大自然まで、幅広い魅力が詰まった旅先。日本からは直行便で約8〜12時間で行くことができ、学生旅行や家族旅行、ひとり旅の行き先としても人気があります。
この記事では、航空券代や宿泊費、通信費、食費など、オーストラリア旅行にかかる費用の相場を詳しく解説。旅費を抑えるコツもご紹介するので、次の旅の参考にしてみてください。
- ※本記事では1AUD=96円(2025年8月時点)で換算しています
- ※価格は税込表記です
目次
【旅行日数別】オーストラリア旅行に必要な費用はいくら?
オーストラリア旅行にかかる費用は、滞在日数はもちろん、訪れる都市や旅のスタイル、出発時期によって大きく変わります。
たとえば、シドニーのような人気都市では宿泊費なども含め物価が高くなりやすく、ケアンズやゴールドコーストなどのリゾート地ではアクティビティの出費がかさむことも。また、オーストラリアは南半球にあるため、日本とは季節が真逆。そのため、一般的には夏にあたる12~2月がハイシーズンになります。
まずは、コンパクトに楽しむ「3泊5日」と「4泊6日」、ゆったりと過ごせる「1週間(7泊9日)」の旅行日数別に、費用の目安と内訳をご紹介します。
オーストラリア旅行は、3泊5日の場合、1人あたり約260,000円〜が目安。4泊6日でも1人あたり290,000円〜400,000円程度が見込まれます。1週間になると宿泊費や食費などが大きくかさむため、380,000~520,000円程度になります。
上記の合計金額を細かく分けた内訳は以下を参考にしてください。
※1:航空券代は繁忙期ではない平日出発を想定、税金込み
※2:航空券代は燃油サーチャージや税金込み
※3:シドニーの一般的なホテルを想定
※4:スポットやアクティビティによって大きく異なる
航空券代は時期だけでなく、都市によっても異なります。たとえばJALの場合、東京発シドニー行きの場合は132,000円~ですが、メルボルン行きは116,000円~です。
そして、2025年8月時点では、オーストラリアは日本より物価が高く、中でも外食や宿泊費は割高な傾向です。カフェやレストランでは日本の1.5〜2倍ほどの価格になることも多く、場所によってはペットボトルの水が250円ほどする場合もあります。
3泊5日の予算
3泊5日のオーストラリア旅行は、主要都市をコンパクトに楽しむのにちょうど良いプラン。シドニーでオペラハウスやハーバーブリッジを巡ったり、ゴールドコーストでブロードビーチを満喫したりと、都市それぞれの魅力が感じられるでしょう。
旅行費用の目安は、260,000〜350,000円程度。航空券代は110,000〜170,000円前後と大きな割合を占めますが、旅行シーズンや予約のタイミング次第で大きく変動します。
また、宿泊費はエリアによって異なります。比較的リーズナブルなケアンズやゴールドコーストであれば1泊10,000円前後で宿泊できる場合もありますが、シドニーなどの大都市は1泊16,000~30,000円を見ておいたほうが良いでしょう。
※宿泊費は2人で利用する場合で1人分を試算
英語が公用語のオーストラリアでは、1人旅でも比較的安心して行動できるのも魅力。都市の治安も良好なので、3泊5日であれば初めての海外旅行や家族旅行にも適しています。
物価がやや高めなことを意識しつつ、無理のない範囲でプランを立てれば、コンパクトながらより充実した体験が可能です。
4泊6日の予算
4泊6日のオーストラリア旅行は、距離の近い複数の都市を楽しみたい方に最適なスケジュールです。たとえば、飛行機で移動する場合は追加の航空券代はかかりますが、2日間はメルボルンで大聖堂や世界遺産を堪能し、残り2日間はシドニーへ足を延ばして動物園やグルメを楽しむなど、メリハリのある旅程が実現しやすくなります。
旅費の目安は290,000〜400,000円ほど。日数が増えるため、宿泊費や食費、観光費も増加しますが、そのぶん現地での過ごし方にゆとりが生まれます。アクティビティやグルメなど、観光のバランスを大切にしたい方にはぴったりです。
※1:複数の都市を周遊する場合は別途国内線の航空券代がかかります
※2:宿泊費は2人で利用する場合で1人分を試算
なお、西海岸のパースなど、東海岸から離れた都市を訪れたい場合は、1週間以上の滞在期間があると安心です。
オーストラリアは国内でも都市間の移動に時間がかかるため、シドニーやメルボルン、ブリスベンといった主要都市を巡る場合も、スケジュールに余裕を持って計画を立てることが重要です。
1週間の予算
1週間(7泊9日)のオーストラリア旅行は、複数都市をじっくり巡りたい方や、現地でのアクティビティを思い切り楽しみたい方にぴったりのプランです。東海岸のシドニーやケアンズから、内陸のエアーズロック、西海岸のパースまで、広大な国土を活かした多彩なルートを組むことができます。
費用の目安は、合計で380,000〜520,000円前後。航空券代は他の日程と変わらないものの、宿泊費や食費、観光費は日数に応じて大きく上がります。
※1:複数の都市を周遊する場合は別途国内線の航空券代がかかります
※2:宿泊費は2人で利用する場合で1人分を試算
一都市にとどまらずに移動を伴う旅を計画している方や、自然・文化・グルメをまるごと満喫したい方にとっては、この日数が最も現実的かつ快適。また、移動時間が長いオーストラリアでは、長期滞在にすることでスケジュールにもゆとりを持って旅を楽しむことができます。
旅行の費用の内訳は?
次は、オーストラリア旅行でかかる費用を項目ごとにチェックしましょう。現地で戸惑わないよう、事前におおよその予算感をつかんでおくことが大切です。
航空券代
オーストラリア旅行では、航空券代が全体の出費の中でも大きな割合を占めます。JALのエコノミークラスで日本から主要都市への往復を想定すると、相場は大体116,000~170,000円。ただし、出発時期や航空会社、予約のタイミングによって価格は大きく変動します。
また、シドニーからケアンズなど、都市をまたぐ場合は電車や車だとかなりの時間がかかるため、別途国内線の航空券代が必要になります。
なお、先述した通り、オーストラリアは日本と季節が真逆。そのため、12~2月は航空券も高騰しやすい傾向にあります。
ただし、ベストシーズンは目的地によって異なるため、気候や旅のスタイルに合わせて時期を選べば、費用も抑えやすくなります。
ホテル代
オーストラリアの宿泊費は、都市やホテルのグレードによって大きく異なります。たとえばケアンズやブリスベンでは、一般的に、スタンダードクラスのホテルならば1泊あたり約10,000円前後で宿泊できます。
一方、シドニーでは、同じグレードのホテルで1泊20,000円以上かかることも珍しくありません。とはいえ、その分設備やロケーションが充実しており、快適に滞在できるのはメリットといえます。
また、ハミルトン島などのリゾートエリアや高級ホテルでは、1泊50,000円以上になるケースも。オーシャンビューやプライベートプール付きの部屋、洗練されたサービスが魅力で、ハネムーンや記念旅行にぴったりです。
交通費
オーストラリアでは、都市内の移動手段として電車や路面電車(トラム)、バスなどの公共交通機関が充実しています。
都市にもよりますが、たとえばシドニーのOpalカード(交通IC)を利用した場合、時間帯などによって異なるものの、1回の移動で3〜5.5AUD(約290〜530円)程度が目安。1日の上限金額が決まっており(大人19.30AUD、約1,850円)、上限を超えた分は無料で利用できます。
費用相場 | 電車・バス(ICカード利用) | タクシー/Uber | レンタカー(1日あたり) |
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目安 | 約3〜5.5AUD/回(約290〜530円) | 初乗り3.60AUD~(約345円)(※) | 約72〜120AUD(約7,000〜11,500円) |
こんな人におすすめ |
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※1kmごとに2.73AUDが加算
空港からのアクセスや郊外観光にはUberなどの配車アプリの利用もおすすめ。料金が明確で安全性も高く、現地のタクシーより使いやすいと感じるでしょう。
郊外へ足を延ばす場合は、レンタカーを利用する旅行者も多く、ケアンズ周辺やゴールドコーストなど自然を満喫できるスポットの多い地域では特に重宝します。運転に自信のある人や、時間に縛られず自由に動きたい人にはぴったりです。
通信費
オーストラリア旅行中の通信手段は、eSIMの利用が主流になりつつあります。渡航前に日本で設定しておけば、現地に着いてすぐスマホが使えるため、利便性が高く、費用も比較的リーズナブルです。
一方、モバイルWi-Fiルーターのレンタルも根強い人気があります。1日あたりのレンタル料は1,250円ほど。家族旅行やグループ旅行などで利用する場合は、1人あたりの負担も抑えられます。
また、大手キャリアの海外パケットプランを契約する方法もあります。1日単位で使える「海外パケット放題」などを利用すると、1日800〜3,000円程度で安定した通信が可能。ただし、長期滞在やデータ使用量が多い場合は、やや割高になるため注意が必要です。
食費
オーストラリアは物価が高く、外食を中心とした旅行スタイルでは1日の食費が10,000円以上かかることも珍しくありません。レストランでの食事は2人分で8,000円前後が相場。日本と比べて倍近い価格になることも多く、食費は全体の予算を大きく左右するポイントです。
一方、ローカルなカフェやフードコートなどを活用すれば、1食あたり1,000〜1,500円程度に抑えることも可能。ボリューム満点のプレートメニューやアジア系料理のテイクアウトなどを上手に活用すればコストをコントロールできます。
旅行中は観光やアクティビティに夢中でつい外食が増える傾向があるため、あらかじめ食費にゆとりを持たせておくと安心です。
観光費
オーストラリアでは、街歩きそのものが観光になるような都市が多く、自然公園やビーチなど無料で楽しめるスポットも豊富です。一方で、動物園や水族館、博物館などの人気スポットは有料となり、訪れたい施設が多い場合はある程度の予算を確保しておく必要があります。
日中は無料で楽しめるスポットを巡りつつ、有料のツアーやアクティビティを1〜2日組み合わせるスタイルが、コストを抑えつつ満足度の高い旅を実現するコツです。
観光施設 | 入場料(AUD) |
---|---|
タロンガ動物園(シドニー) | 大人49.50AUD(約4,750円)~ |
エアーズロック(ウルル カタ ジュタ国立公園) | 大人38AUD(約3,650円)~ |
オペラハウス(シドニー) | 無料(ツアーに参加する場合は大人35AUD、約3,400円) |
カランビン自然動物公園(ゴールドコースト) | 大人70AUD(約6,720円)~ |
セント・パトリック大聖堂(メルボルン) | 無料 |
海外旅行保険
オーストラリア旅行に出発する前に、万一のトラブルに備えて海外旅行保険への加入を検討しておくと安心です。保険料の相場は補償内容や滞在日数によって異なりますが、3泊5日の旅行であれば1,500円前後が一般的です。
なお、JALカードをお持ちの方は、カードの種類に応じて旅行保険が付帯されています。傷害死亡、疾病治療費用、携行品損害などがカバーされておりますが、内容はカードの種類によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
JALカードに付帯している海外旅行保険については、以下よりご確認ください。
カード付帯保険
電子渡航許可(ETA)申請費
日本国籍のパスポートを所持している場合、観光目的でオーストラリアを訪れるには、電子渡航許可(ETA)の申請が必要です。ETAの申請は、オーストラリア政府が提供する公式アプリ「オーストラリアETA」から行うことができ、手続きはスマホで完結します。
申請時にはシステム利用料として20AUD(約1,920円)が必要となります。旅行会社などが代行してくれる場合もありますが、手数料が発生するケースが多いため、できるだけ公式アプリを利用して自分で手続きするのがおすすめです。
旅費を安く抑える方法は?
オーストラリア旅行を計画する際、少しの工夫で旅費を大きく節約することができます。ここでは、旅行の満足度をキープしながら、予算を抑えるためのヒントをご紹介します。
時期を選ぶ
旅行費用の大きな変動要因のひとつが「渡航時期」。GWや年末年始、夏休みなどの日本の大型連休に合わせて出発すると、航空券やホテル料金が高騰しがちです。
オーストラリアは6〜8月が真冬にあたります。都市にもよりますが、一般的にこの時期は観光のオフシーズンとなり、観光費は比較的リーズナブルに渡航可能です。逆に、日本の冬にあたる12〜2月は現地の夏休みや年末年始と重なるため、価格が高くなる傾向にあります。
ホテルを選ぶ
宿泊費は都市や立地によって大きく差が出ます。たとえば、シドニー中心部では1泊20,000〜30,000円が目安ですが、郊外やローカルエリアに足を延ばせば、1泊10,000円前後で快適なホテルに滞在することも可能です。
ドミトリーやサービスアパートメントを活用すれば、さらに宿泊費を抑えられます。
都市名 | エコノミーホテル(1泊) |
---|---|
シドニー(中心部) | 約20,000~30,000円 |
パース | 約15,000~30,000円 |
メルボルン | 約10,000~15,000円 |
ケアンズ | 約10,000~15,000円 |
なお、航空券とホテルを個別に手配するよりも、セットになったパッケージツアーを利用することで、費用を抑えつつ予約の手間も省けます。「JALパック」のようなツアー販売会社のプランを選べば、予算と快適さを両立した旅が実現するでしょう。
飛行機を選ぶ
航空券代は、予約タイミングと航空会社によって大きく変わります。格安航空会社(LCC)の場合、往復70,000円前後で渡航できるケースも。
また、JALなどの大手航空会社でも、シーズンオフやキャンペーン時期には大幅に割引されることがあります。航空会社の公式サイトやメールマガジンをチェックし、セール情報を見逃さないようにしましょう。
スマホの通信のデータ容量を小さくする
現地でのスマホ利用も工夫次第で節約できます。たとえば、日本で契約しているキャリアの海外パケットプランは割高になることがあるため、あらかじめeSIMを購入しておくのがおすすめ。
また、観光施設やカフェ、ホテルなどではフリーWi-Fiが整備されている場所が多く、通信量を節約しやすい環境が整っています。eSIMのデータ容量を最小限にし、Wi-Fiスポットを有効活用することで、通信費をぐっと抑えることができます。
食事をスーパーで購入する
先述した通り、オーストラリアの物価は日本より高めで、特に外食はランチでも1人あたり2,000円以上かかることも珍しくありません。
食費を節約したい場合は、現地のスーパーやデリを活用するのがポイント。「Woolworths」などの大型スーパーでは、サンドイッチやサラダ、温かい惣菜など栄養バランスの良いメニューが豊富に揃っており、リーズナブルな価格で購入可能です。
公園やホテルで気軽に食べられるので、旅先でもバランスの取れた食生活が維持しやすくなります。
オーストラリア旅行のベストシーズンは?
オーストラリアは各都市によって気候や旅行のベストシーズンが異なります。以下に、代表的な観光地ごとのおすすめ時期をまとめました。
・シドニー…12月〜2月(夏)
オペラハウスやボンダイビーチなど、屋外観光の多いシドニーは、夏にあたる12〜2月がベスト。気温も高すぎず、心地よい海風を感じながら観光できます。
・メルボルン…12月〜2月(夏)
芸術やカフェ文化で知られるメルボルンも、夏の時期が過ごしやすくおすすめ。気候は変わりやすいので、寒暖差に備えた服装がベターです。
・ケアンズ…9月〜11月(春)
グレートバリアリーフの玄関口ケアンズは、湿度が下がり始める春(9〜11月)がベストシーズン。ダイビングやシュノーケルを楽しむならこの時期がおすすめです。
・ウルル…5月〜9月(秋〜冬)
内陸部に位置するウルルは、夏になると気温が40度を超えることも。快適に観光するなら、比較的涼しい5〜9月が適しています。
・ゴールドコースト…10月〜12月/4月〜5月
サーフィンの名所として知られるゴールドコーストは、春から初夏(10〜12月)と秋(4〜5月)が観光しやすい時期。夏は湿度が高くなるので注意。
・パース…12月〜2月(夏)
西オーストラリア州の州都パースも、シドニー同様に夏がベスト。からっとした暑さが続くため、ビーチリゾートを満喫できます。
・タスマニア…11月〜3月(初夏〜夏)
冷涼な気候のタスマニアは、夏でも過ごしやすく、自然豊かな景観や野生動物を楽しむなら11月〜3月が最適です。
オーストラリアの物価は? 現金はいくら必要?
オーストラリアは、とにかく日本よりも物価が高め。また、現金をほとんど使わない文化も特徴的です。多くの店舗ではキャッシュレス決済が主流で、タッチするだけの非接触型支払い(タッチ決済)も普及しています。
現地では現金が必要になる場面は限られており、少額の現金(10,000~20,000円程度)を予備で持っておけば十分です。
オーストラリア旅行の支払いにはJALカードが安心・便利!
オーストラリアでは、現金よりもクレジットカードやデビットカードが主な決済手段です。カードの場合、ATMでの引き落としや両替などの手間が省けるのもメリット。カード決済を活用するのがおすすめです。
JALカードを持っていれば、旅先での支払いはもちろん、旅行保険やマイルの積算など多くのメリットが。安全・便利・おトクな旅を叶えるためにも、出発前にJALカードの入会を検討してみてはいかがでしょうか。