西に傾き始めた太陽が、砂漠にそびえる巨大な一枚岩をオレンジ色に染める。時間が経つにつれて、黄、紫、青と色を変える神秘的な姿。そして、太陽が地平線に沈む一瞬にだけ見られる炎のような赤に、誰もが言葉を失う。「7色に変化する」といわれるサンセットは、ウルル観光のハイライト。自然がつくりだす奇跡のショーから、ひとときも目が離せない。
陽が沈んだ後に楽しめるのは、地平線ぎりぎりまで広がる南天の星空。周囲に明かりが少なく、空気が澄み渡った砂漠地帯は、天体観測に最適のロケーションだ。空にきらめく無数の星から南十字星を探したり、幾度も飛び交う流れ星に願いをかけたりと、ロマンチックな夜を過ごせるだろう。周辺は「エアーズロック・リゾート」として一体運営されており、スーパーマーケットや銀行も完備。1日15組限定のラグジュアリーなテントロッジからバックパッカーに人気のドミトリータイプまでホテルの選択肢は豊富で、各ホテルと主要施設、エアーズロック間は15～30分間隔の巡回バスで結ばれている。
ウルルに最も近い「アリス・スプリングス空港」への直行便はなく、オーストラリア国内での乗り換えとなる。世界的な観光都市のシドニーか、グレートバリアリーフで泳げるケアンズか、はたまた美食の街メルボルンか。どこで乗り換えても、中身の濃い旅になるはずだ。