クレジットカードのPINコードとは? BINコードなどとの違いも確認しておこう
クレジットカードでの決済時にPINコードの入力が必要な場合があります。PINコードが何かわからず「え、サインじゃだめなの? PINコードって何?」と、慌ててしまう人もいるかもしれません。たしかに、聞きなれない言葉かもしれませんが、クレジットカードを持っているなら、知っておきたい言葉でもあります。今回は、クレジットカードのPINコードについて解説します。
クレジットカードの「PINコード」は暗証番号のこと
クレジットカードのPINコードとは暗証番号のことで、単に「PIN」と言うこともあります。
PINは、「Personal Identification Number」の頭文字をつなげた言葉で、日本語では「個人識別番号」といいます。つまりPINコードは、クレジットカードを使おうとしている人が間違いなくカード会員本人であることを証明するためのものです。
クレジットカードの場合は4桁の数字が用いられ、ICチップ付きのクレジットカードで決済をするときに、入力する仕組みになっています。ICチップにPINコードが登録されているため、その数字と端末で入力された数字を照合すれば、すぐに本人確認ができるというわけです。銀行のキャッシュカードもATM利用の際、暗証番号を入力しますが、それをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
PINコードは、クレジットカードの契約時に自分で決めた4桁の数字を申告することで、ICチップに登録されます。カードごとに設定された本人のみが知る情報になるため、カードのセキュリティが強化され、不正利用防止につながる点が大きなメリットです。
なお、ICチップに登録されたPINコードは外部からの読み取りが不可能とされ、流出する心配がありませんし、入力した端末に情報が残ることもありません。
PINコードと「BINコード」「セキュリティコード」の違い
クレジットカードには「BINコード」「セキュリティコード」と呼ばれる数字も割り振られています。PINコードとの違いを確認しておきましょう。
「BINコード」のBINは、「Bank Identification Number」の頭文字をとったもので、日本語に訳すと「銀行識別番号」。クレジットカードには、表に14~16桁からなる番号が刻印されていますが、その先頭の6桁がBINコードです。「発行者識別番号」と呼ばれることもあります。
参考までに、カード番号のいちばん最初の数字は「主要産業識別子」といい、クレジットカードを発行する国際ブランドが属する産業を示しています。つまり、同じ国際ブランドのカードであれば、先頭の数字はすべて同じということです。
セキュリティコードは、クレジットカードの裏に記載されている3桁もしくは4桁の数字です。インターネットショッピングでクレジットカード決済を選択した際、入力が必要となります。背景にあるのは、不正利用の防止です。
これまでは、カードに記載されているカード番号と有効期限、必要に応じて氏名を入力すれば決済可能でしたが、フィッシングなどの手口でカード情報を盗み出し、悪用されるという事件が増加の一途をたどっています。そこで、クレジットカードを所持している本人にしかわからない情報としてセキュリティコードを設定し、安全性を高めるようになったのです。
ちなみに、BINコードとセキュリティコードはクレジットカードを見れば確認できますが、PINコードはカードを見ても知ることはできません。
クレジットカードのPINコードを決める時の注意点
クレジットカードでPINコードを申告する際は、次のことに気をつけましょう。
ひとつは、第三者に推測されやすい数字は避けることです。忘れにくい4桁の数字というと、生年月日、電話番号がすぐに思い浮かびますが、こういった数字は第三者でも思いのほか簡単に知ることができます。設定する際は、人には容易に推測できないような番号にすることが大切です。
また「0000」のように4桁を同じ番号にすること、「1234」「6789」のような連番にすることも危険です。このような番号は、クレジットカード会社によっては指定禁止番号とされ、設定を受け付けてもらえないこともあります。
上記をふまえたうえで、PINコードは慎重に設定し、忘れないようにしてください。なぜなら、PINコードはICチップに登録されるため、簡単に変更ができないからです。どうしても変更した場合は、カード再発行の手続きが必要となります。
ちなみに、クレジットカード決済をしようとしてPINコードを忘れてしまい、思い当たる番号を複数回入力したらどうなるのでしょうか。実は、間違った番号の入力が一定回数続くと、カードがロックされ、暗証番号による利用ができなくなってしまいます。この場合も、カード再発行の手続きが必要となるので、覚えておきましょう。
PINコードは、クレジットカードを利用している人が、間違いなく本人であることを証明してくれる大切な数字です。設定、および取り扱いには十分に注意を払いましょう。それでも「PINコードを忘れてしまった」ということもあるかもしれません。対処法を「クレジットカードの暗証番号を忘れた場合の対処法とは?」で詳しく説明していますので、どうぞ参考にしてくださいね。